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2010-12-19 (Sun)
村上春樹の小説は映画化しにくいと言われる中、
トラン・アン・ユン監督がどんな映画を作り上げるか、
興味本位80%くらいで観に行きました。


原作は、発売当初に一回読んだきりで
内容を全く覚えていなかったので、
かえってそれが良かったのかも知れません、
村上春樹独特の世界観が、
そして、ゆらゆら揺れ動く登場人物の心の襞までもが、
たまらなく美しい映像で、良く表現されていたと思います。

小説の内容をもっとよく覚えていれば
細かい所が気になって仕方なかったと思いますが、
映画でこれ以上細かいニュアンスを伝えようとすると
非常に説明的な、つまらない映画になってしまったような気がします。


主演の松山ケンイチさんが、
村上春樹作品に出て来る主人公そのものの雰囲気で、
私のイメージにぴったりでした。
あまり感情を表に出さないタイプの主人公が、
直子さんが死んでしまって、岩場で泣き崩れているシーンが
印象的でした。

直子さん役の菊地凛子さんは、
最初、女子高生役で出てきた時には、年取り過ぎ?
その後も20歳や21歳にしては老けてる、、、と、かなり違和感がありましたが、
そこは圧倒的な演技力でカバーしていたと思います。
大草原の中を早足で行ったり来たりしながら
悩みを告白するシーンは圧巻でした。

緑さん役の水原希子さんもキレイでしたし、
ちょっとした役にスゴイ人達が出ていて、楽しめました。
たぶん、このスゴイ人達、村上春樹さんと同年代だと思います。


登場人物の言葉遣いや淡々とした語り口なども
村上春樹作品そのものでした。
トラン・アン・ユン監督自身が脚本を手がけたらしいですが、
あの言い回しやしゃべり方を違ったものに変えてしまったら、
村上春樹文学から遠く離れたものになってしまったでしょう。


映画の終わりに、画面が暗くなり、
エンドロールとともにビートルズの音楽が流れてきた瞬間、
胸がキュンと熱くなりました。


人を愛するとは?生きるとは?死ぬとは?
あらためて考えさせられる映画でした。

近いうちにもう一度、原作を読み直してみようと思います。


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