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2010-08-26 (Thu)
三島にある佐野美術館で「堀内誠一 旅と絵本とデザインと」を観ました。
http://www.sanobi.or.jp/tenrankai/tenrankai.html

堀内誠一は、
1970~80年代に『アンアン」『ポパイ』『ブルータス』などの
ヴィジュアル雑誌の黄金時代を築いたアート・ディレクター、
『ぐるんぱのようちえん』『たろうのおでかけ』『マザー・グースのうた』などの
ベストセラーを生んだ絵本作家、
『パリからの旅』『空とぶ絨毯』など
<旅の絵本>ともいえる楽しいガイドブックを著した旅行家、
『絵本の世界 110人のイラストレーター』などで
絵本の歴史や画家たちを紹介した絵本批評家と、
たくさんの肩書きを持ち、さまざまな分野で多彩な仕事を残した人です。


最初の展示室では、
なんとわずか14歳で新宿の伊勢丹百貨店宣伝課に入社してから
後に雑誌などでアート・ディレクターとして大活躍するまでの
主にデザインの仕事が展示してありました。
今見ても新しい印象を受けるし、素晴らしい!と思いながら
次の展示室に足を進めると、、、

美しいイラストの数々に目を奪われてしまいました!

2つ目の展示室は『旅』がテーマになっていて、
パリを中心としたヨーロッパ各地や世界中を訪ね歩いた
イラストが展示してありました。

色彩の鮮やかさ、タッチの軽妙さや多彩さは、
ラウル・デュフィを彷彿させます。
人物の表現も表情豊か。
イラストの周りにはとても小さい文字で、エッセイが綴ってありました。
その観察眼、洞察力の鋭さには目を見張るものがありました。

小さな文字を読むために
虫メガネがいくつか置いてありました!

旅の感動をただ絵に描くだけでなく、
エッセイを書き加えたり、イラストマップにしたりという所はやはり
アート・ディレクターなんですね。
編集能力の高さやレイアウトの上手さも際立っていました。


最後の展示室は『絵本』がテーマでした。
絵本の数もとてつもなく多く、
絵のタッチは全部違うし、
原画を見ると、印刷では出ないような
いろいろなテクスチャーが施してあるのも分かりました。



堀内誠一は、たった54年の生涯で、
28カ国、300都市以上を旅し、
手がけた絵本は100冊以上にのほるそうです。

なんと濃い人生なんでしょう!!!


三島まで行って良かったです。

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2010-08-25 (Wed)
横須賀美術館で開催されている「ブルーノ・ムナーリ展 アートの楽しい見つけ方」を観ました。
http://www.yokosuka-moa.jp/exhibit/kikaku/812.html

ブルーノ・ムナーリは、プロダクトデザイン、グラフィックデザイン、
絵本制作、子どものための造形教育など多岐にわたる分野で活躍した
イタリアのアーティストです。

「アートは、鑑賞の対象であるだけでなく、メッセージを伝える手段でもあり、
想像力を刺激するきっかけでもあり、何よりも楽しめるもの。」
と、ムナーリが語った通り、
楽しくて、ユニークで、夢にあふれたムナーリの世界を満喫しました。


コピー機は同じ物を複製するのが目的なのに、
原稿を動かしながらカラーコピーすることによって
世界にたった1枚しかない作品ができる『ゼログラフィーア』
(私も昔こんなことやって遊んだ記憶があります)や、
機械は役に立つものという原則を逆手にとった『役に立たない機械』というモビール作品、
折り畳んで持ち運びのできる『旅行のための彫刻』など、
遊び心にあふれた楽しい作品のオンパレードでした。

アートは決して堅苦しいものではなく、
楽しくて、観る人の心や生活をより豊かにしてくれるものなんだな、と実感しました。

『陰と陽』は、単純な色と形により構成された
15点ほどのシルクスクリーン作品のシリーズですが、
見方によって図と地が入れ替わって見えます。
全く無駄のない、洗練されたデザインに、しばし見入ってしまいました。

絵本も、子供のみならず大人でも楽しめ、勉強になる絵本がたくさんあり、
帰りに売店で、『太陽をかこう』を買ってしまいました。
『木をかこう』も欲しかったんですが、売っていませんでした。
アマゾンで買っちゃおうかしら♪


横須賀美術館s

横須賀美術館のエントランスから見た海

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2010-08-21 (Sat)
東京都庭園美術館で開催されている「有元利夫展 天空の音楽」を観ました。
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/arimoto/

有元利夫の絵を観ると、いつもそうなんですが、
どこからともなく音楽が聴こえてくるような、
どこか別の世界に自分を連れて行ってくれるような、
そんな不思議な気分になります。


随分前に豊橋の美術館で有元利夫展を観たのですが、
庭園美術館で観ると、やはり他の美術館では味わえない
独特の雰囲気を体感することができます。

暑いし、時間的にもキビシいので行こうかどうしようか迷ったのですが、
行って良かったです!
以前、舟越桂展をこの美術館で観た時にも
作品が美術館の雰囲気に絶妙にマッチしていたのを思い出しました。
有元の作品もクラシックな雰囲気を持つ作品だからでしょうか、
建物のインテリアにしっくりと馴染んでいました。


有元は、絵の具も手作りしていたということですが、
微妙な輝きやざらつきなど、さまざまなテクスチャーが使われていて
色使いや人物の表現も独特のものがあり、
その世界観に魅了されました。



帰る時に、庭園美術館入口の看板の下の花壇をふと見たら、
看板の絵の色と花壇に咲いている草花の色が揃っているのに気付きました。
おそらく、絵に合わせてブルースターやデージーなどを植えたんだと思いますが、
こんな細かい所にも気を使っているなんて驚きです!
通り過ぎてから、写真を撮っておけば良かった!と後悔しました。

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2010-08-20 (Fri)
東京国立新美術館にマン・レイ展を観に行きました。
http://man-ray.com/

『知られざる創作の秘密』というサブタイトルが付いているだけあって、
誰もが知っている写真家として有名な作品はあまりなく、
あまり知られていない絵画や版画、オブジェなどを通して
マン・レイのアーティストとしての活動の全容を知ることができました。

レイヨグラフやソラリゼーションなど、今ではよく知られている写真技法の他にも、
さまざまな独自の写真技法を編み出していたことも分かりました。

マン・レイはチェスがよほど好きだったらしく、
チェス盤や駒のデザインもしていました。
オブジェのように美しく、洗練されたデザインで、
こんな所からも、写真家ではなくアーティストとしてのマン・レイの魅力を感じました。

また、妻のジュリエットが作品の中にたびたび登場し、
ジュリエットへの愛情もうかがい知ることができました。




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2010-06-01 (Tue)
笠間日動美術館で開催されている
「花の女 フランソワーズ・ジロー ピカソ、マティスとともに」展を観に行きました。
http://www.nichido-garo.co.jp/museum/exhibition_archive_1002.html

ジローは数多くのピカソの恋人の中で、ただ一人、ピカソに反旗を翻し、
“ピカソを捨てた女性”と言われています。
88歳の現在も、画家として旺盛な創作活動を続けているそうです。

21歳頃から、40歳も年の離れたピカソと一緒に暮らした10年間は
ピカソの作風と酷似していましたが、
ピカソと別れた直後はがらりと作風が変わり、かなり具象的な表現に変化していました。
その絵の隣にあったコメントには、
「ピカソのダイナミックで乱暴なスタイルに知らず知らずに慣らされていた、
その悪習を捨て去らねばと考えた」と書かれていました。
あの天才ピカソに対して、“悪習”とは!

その後、何度か作風を変えながら独自の世界を築いていきます。
作品を通して、ジローのドラマチックな人生を知ることができる、見応えのある展覧会でした。
会期が延長されたので、間に合ってよかった!


私は、70歳以降に描かれた、大きな抽象画が好きです。
特に「生命の木」という作品は、エネルギッシュで生命感が漲っていて、
観ている方も沸々とエネルギーが湧いてくるような、
そんな作品でした。
でも決して押し付けがましくなく、
みごとに美しく画面が整理されているのです。




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